話題サイクルコンピュータ Xplova X5-EvoをGARMIN EDGE820と比較してみた

昨今、自転車乗りの間で話題になっているサイクルコンピュータにXplova(エクスプローバ) X5-Evo (X5 エボ)というものがあります。
今までGARMINの1強だった高級サイクルコンピュータ界隈に初めてのライバルが出現したイメージです。

Xplovaとは?

自転車業界では老舗のCATEYEや最近話題のLEZYNE、心拍計メーカーのPolarも高機能GPSサイクルコンピュータを発売しましたがGARMINの牙城を崩すことはできませんでした。それほどまでにブランド力の高いGARMINの牙城を崩そうとしているXplovaというメーカーから説明していきましょう。

Xplovaとはパソコン周辺機器大手のAcer傘下の台湾メーカーです。Acerとは160カ国以に展開している台湾の巨大企業です。
企業規模だけで考えると自転車業界最大手のGIANTより潤沢な資本力があります。
その傘下であるXplovaはWebサイトの会社案内を見るとアウトドアブランドのようですが、現在の商品ラインナップとして日本ではX5-Evoのみ、本国においてもX5-Evoの下位機種であるX5とX5-EvoのBianchiバージョンのみのラインナップです。過去にもいくつかサイクルコンピュータを発売していたようですが、X5-Evoより前はいわゆるGARMINの廉価なパチモンのサイクルコンピュータとして話題にも上がりませんでした。

今まで聞かなかったブランド名であることからAcerが買ったスタートアップ企業であると想定されます。

X5-Evoのサイクルコンピュータ機能

そんなXplovaのX5-Evoはどんなサイクルコンピュータなのでしょうか?
まずはサイクルコンピュータとしての機能から見ていきましょう。

通信機能はBluetooth LEとWi-fi、ANT+を搭載

省エネルギーで動くBLE、普及通信のWifi、各種センサー類との接続にANT+と一通りの通信機能を備えています。
一番普及しているANT+に対応しているので既存のパワーメーターや心拍計などを利用することができます。

ナビゲーションやトレーニング、Strava連動など現状考えられる機能は全て搭載

細かい仕様はひとまず後にしてサイクルコンピュータに搭載できる機能は全て搭載されています。
地図だけでなくルート案内も行うナビゲーション、数値を見て最適なトレーニングを提案するトレーニング機能、最近自転車ナビでの定番となっているStravaとの連動なども搭載されています。

他のサイクルコンピュータに搭載されていて見当たらない機能としてはスマートフォンのメールや着信の通知機能ぐらいでしょうか。

X5-Evoのビデオ機能

サイクルコンピュータの機能としてはフラッグシップ級でしたが、ビデオ機能としてはおまけ程度だと思っていいでしょう。

ハードウェアとしてはおもちゃレベル。記念撮影ではなく走行の記録として使う。

ビデオカメラとしてはスペックも720p30fとGoProなどと比べると圧倒的に貧疎なものになっています。
GoProよりも安価でGARMIN EDGE820よりも安価なので、流石に期待しすぎてはいけません。

アクションカメラでは4Kが主流の現在、画素数がFull HDよりも下回る720pでは見劣りしてしまいます。
実際に撮影した画質もチープであることからセンサーも期待できません。

X5-Evoはカメラそのものよりも使い方がキモ

カメラ自体は残念なハードウェアが搭載されていますが、そこはサイクルコンピュータ。自転車に最適な撮影方法が搭載されています。
ソフトウェア面は自転車専用だけあってGoProをくっつけるより便利そうです。

ドライブレコーダーモード

ドライブレコーダーモードとはメモリが満タンになる前に古い映像を自動的に削除して何時間でも録画を続けるというモードのことです。
自動車のドラレコと同じで事故などがあった時に録画をストップして、その前の映像を残せるというものです。通常はこのモードで使うことが多くなると思います。

自動録画

シマノのスポーツカメラに搭載されている機能ですが心拍数や勾配など設定した値に達すると自動的に録画を開始するモードです。
例えば登りが始まったら録画や心拍数が上がったら、そこをスプリントポイントと設定して録画するなど自転車に最適な使い方ができます。

タイムラプス

タイムラプスモードとは直感的に言ってしまえば超早送りです。仕組みとしては2〜60秒に一回写真を撮影してそれを動画として残すモードです。

Xplova X5-EvoとGarmin EDGE820を比較

それでは実際に価格帯が同じGARMINのEDGE820と比較していきましょう。

精度、バッテリーに関しては同等

スピードや距離、ナビゲーションなどのGPSによる精度というのは衛星に依存しているのでGARMIN EDGE820とX5-Evoは同等と考えられます。
GARMINは「みちびき」を搭載している分だけ有利に感じますが、実際にはみちびきがGPSの精度に与える影響はゼロに近いことが海外版のGARMINとの比較で証明されています。

ケイデンスやパワーなどの精度も外部機器側に依存するのでサイクルコンピュータは精々1秒以内の遅延があるかどうかぐらいです。
もちろんスプリントの瞬間などは、その1秒以内で勝敗が決まることがあるので重要ではありますが現状はGARMINであってもスプリントの瞬間に数値を反映するほどのリアルタイム性はないので同等と言ってもいいでしょう。

またバッテリーに関しても12時間と少々心もとないものの、GARMINも同じぐらいで真夏の日の出から日の入りまで走り続けるほど耐えられるものではありませんが、200kmぐらいのライドであれば十分にもつ容量です。

地図機能はGARMINが有利?

GARMINの地図は日本の地図を古くから作っている昭文社が提供するMappleが搭載されています。一方でXplova X5-Evoの地図はOSM。日本ではOSMは積極的にメンテナンスされておらず、情報量も非常に少ないため地図の使いやすさはGARMINの方が優秀だと考えられます。

実際にGARMIN EDGE520JにOSMのマップを入れて使っていましたが事前にルートを引いておけば全く問題ないレベルですが、地図を頼りに行き当たりばったりで何かをするという用途では全く使えないものだと考えていいでしょう。

タッチパネルは一癖あり

一番の違いはタッチパネルでしょう。Xplova X5-Evoは静電容量方式というスマートフォンと同じタッチパネルを搭載しています。
非常に反応がいい反面、雨の日やグローブをした手では操作できないという欠点があります。

一方GARMINは感圧式という加わった力で反応する方式で雨でもグローブをした手でも操作が可能です。
ただし反応が非常に悪いため地図のスクロールなどでストレスが溜まります。

雨の日や冬は乗らない、そして地図のスクロールが重要というアドベンチャータイプの自転車乗りであればXplova X5-Evoの方が、レース思考や冬でも乗りまくる自転車大好きであればGARMINの方が操作がしやすいと感じることでしょう。

グループ機能などはGARMINのみ

もしあなたがチームで活動しているロードレーサーであればGARMINのグループライド機能は魅力的かもしれません。ただしチームの全員がGARMINの最新サイクルコンピュータを利用している必要があります。

結局GARMINとXplovaどっちを選べばいいの?

タッチパネル、グループ機能を除いて同等なのでそれらを必要としない場合はおまけ程度とはいえカメラがついたXplovaの方が少しだけ有利に感じます。
GARMINには圧倒的なブランド力がありますし、Xplovaには話題性があるため、どちらをつけていても笑われることはないでしょう。

新しい物好きであればXplova X5-Evo、失敗したくないのであればGARMIN EDGE820Jがおすすめ。

ホビーライド中心であればXplovaでも十分です。レーサーであればGARMINを選んでおいた方がいいでしょう。
少なくともGARMIN EDGE820Jが負けているところがカメラの有無だけということなのでカメラが必要なければ、もしくは観光ライドが多く高画質なカメラが必要であれば逆にGARMINの方がおすすめです。