新しいBluetooth規格でロードバイク界隈は変わる?

このほどBluetooth SIG(わかりやすく言うとBluetoothについて話し合う人たち)が大幅なアップグレードが実施されることが発表されました。
新しく発表された内容を見ていきましょう。

通信速度が速くなる

今までと同じ消費電力で転送速度が2倍になるそうです。
自転車業界では今のBluetooth Smartよりも遥かに通信料が少ないANT+で十分なやり取りができているため、特に恩恵がないかと思います。

通信範囲が広くなる

屋外まで広範囲に電波が届くようになるようです。
通信速度と同じようにANT+はBluetoothよりも狭い通信範囲ですが自転車業界では困ることはありませんでした。そのため、範囲が広くなることによってANT+と比較して有利に働くことはなさそうです。

メッシュネットワーク対応

自転車業界にとっては、これが一番のポイントです。
今までBluetoothでは1対1のペアリング認証が前提の通信方式でした。
どういうことかというと親がいて、それにぶら下がる子という上下関係の図式があったわけです。
ANT+では、親子関係ですが、各々の機器が親にも子にもなれるため複雑なネットワークの形が形成できるような仕組みになっています。

肝心の接続安定性に関しては?

現状、ANT+に大きくアドバンテージがあるのは接続安定性の部分でしょう。
長時間のログを継続的に記録し続けるには安定した通信が不可欠になります。
例えば、ヘッドホンであれば無線が切断されても、また接続すれば大した問題にはなりませんがログの蓄積を目的とした機器ではそうはいきません。
ANT+はBluetoothに対して狭くて遅い通信ですが無線規格がシンプルで消費電力が小さく接続が安定しているという特徴があります。それが覆らない限りはBluetoothが自転車業界にとってスタンダードになる日は来るのは難しいでしょう。

新規格が普及てもBluetoothが主流にはならない

広く、速くなった通信をどのように使用するのかによって大きく変わりますが、現状ではその望みは薄いと考えられます。通信速度や通信距離は既にBluetoothの方がANT+よりアドバンテージがある部分ですので、それが更に進化したからといって、ANT+を駆逐する可能性は低いでしょう。

今ないデータを通信する可能性があれば主流もあり得る

スピード、ケイデンス、パワー、心拍、ペダリング方向、ギヤ位置など現状のデータを通信する場合においては、今回の新しい規格はサイクルコンピュータに及ぼす影響は少ないと想定されます。
ただし、大容量のデータを転送する何かが機能として追加されたらANT+の無線では実装不可能になります。あったら便利かなと思うものでは無線通話機能(Bluetoothでチームが接続されておりステムにワイヤレスマイク、ヘルメットにワイヤレススピーカー、それをサイクルコンピュータで制御)とかですかね。

バックモニターとか、車載カメラの映像とかも思いついたのですが視線を常に前方に保っておく必要がある自転車に装備したら事故が多発してしまうので難しいですね。

新規格の製品が発売されるのは2017年ごろから

2016年に規格がまとまるので、早くても2017年ごろまでは新規格を搭載した製品が発売されません。
新規格の最初の製品は規格だけ新しくて機能は今まで通りの製品が多いでしょうから新規格の特徴を活かして画期的な製品が発売されるのは2019年ごろでしょうか?
今は安心してANT+規格の製品を買っても大丈夫だと思います。